ニートにはとにかく時間に余裕がある。まともに働いていないのだから当然だろう。ではそのたっぷりある自分の時間を何に使っているのか?
その殆どがネット徘徊である。彼らはとにかくヒマさえあればネット上の様々なサイトを閲覧している。無料ゲームをしたり、通信対戦をしたり、掲示板に書き込んだり…。そして、彼らはありとあらゆる情報や知識もネットから得ているのだ。
ネットで検索すれば、大抵の事柄に関してその結論を知る事が出来る。有名な難解パズルも、不可解な現象のからくりも、世間を騒がせた事件の顛末も、話題の映画の結末も、最終的に答えが分かってしまうのだ。
人間というものは、答えが書かれている事を知ってしまうと、どうしてもそれを先に見てしまいたくなる。だから、ニートたちはそういった様々な物事の結末をすぐに知ってしまうのだ。
つまり、例えば彼らは著名な推理小説の結末や話題の映画のあらすじなどをよく知ってはいるのだが、実は殆どの者が何も読んでいないし観ていない。大きな事件の顛末を知ってはいるが、それが最初はどうのように報道され、どのような人物が関係者として浮上し、どのような捜査が進められていったか、その過程をリアルタイムで新聞で追ってなどいない。
つまり彼らの知識はあくまでも後追いで最終的な結論をネットから得たに過ぎず、自らの経験や実体験から得た知識ではなく、「知識の量に比べて、経験が極端に乏しい」という特徴があるのだ。
だから、彼らと様々な話題について話しても、知識は持っているのでそれなりにどんな話題にもついてくるのだが、自らの経験や実践で得た知識ではなくネットからの受け売りでしかないので、話の内容に深みや面白みが感じられないわけである。